大人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の【第1期】【第1話】である
#1「かがやきたい!!」
…の私なりの「考察」をまとめてみました。
内容を知らない方のために
「あらすじ」「ネタバレ」「感想」
も合わせて記載しています。
アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」【1期1話】のあらすじ
普通な私の日常に──突然訪れた、キセキ─
静岡県は沼津市内浦の海辺に住む女子高生、高海千歌。
彼女は幼馴染の渡辺曜と一緒に秋葉原に行った際、キラキラと輝くスクールアイドルの姿を目にする。
何かに夢中になりたくて、何かに全力になりたくて、脇目も振らずに走りたくて、でも何をやっていいか分からない。
そんなくすぶっていた私の全てを吹き飛ばし舞い降りた、それがスクールアイドルだった。
スクールアイドルの憧れ、μ’sを目指して、千歌は曜とともにスクールアイドル部の設立を目指すのだった。
アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」【1期1話】のネタバレ
ここより下記はすべてネタバレ的な項目となるので、目を通す際にはご注意下さい。
2年生になった千歌は、入学式でともにスクールアイドルになる1年生の勧誘を曜と始める。
千歌はポージングの練習をしながら、曜に「曜ちゃんが水泳部じゃなければ誘ってたのに」と漏らす。
曜は千歌のために、チラシ配りを手伝うことにした。
勧誘も虚しく、一年生からは相手にされない。
そんな千歌と曜の前を通りかかる2人の美少女が目を奪う。
新たに入学してきた国木田花丸と黒澤ルビィだ。
千歌は2人を誘うが、ルビィは究極の人見知りだった。
ルビィが悲鳴を上げると、なぜか木の上にいた津島善子が落ちてくる。
善子は自らを「堕天使ヨハネ」と称している。
しかし、花丸が幼稚園での同級生だったことに気づき、声をかける。
善子は否定するも、結局バレてしまう。
逃げ出す善子を追いかける花丸、泣きながら花丸についていくルビィ。
その姿を見ながら、千歌は後でスカウトに行こうと決める。
偶然その場を通りかかった生徒会長の黒澤ダイヤがチラシを見て千歌に尋ねる。
「いつ、何時、スクールアイドル部なるものがこの浦の星女学院にできたのです?」
千歌は部活申請前に勧誘をしていたこと、部の申請事項を満たしていないことを指摘される。
5人集めてまた持ってくると言っても、強く否定するダイヤ。
「私が生徒会長でいる限り、スクールアイドル部は認めないからです!」
実は、以前、曜の友達がスクールアイドル部を作りたいと言った時も断られていた。
千歌と曜は学校帰りに淡島の松浦果南の家に寄る。
果南は家の事情で休学していた。
果南が学校に戻れればスクールアイドルに誘うつもりだった千歌。
だが休学が続くし、3年生だからと断られる。
その時、頭上をヘリコプターが飛んでいく。
何だろうといぶかしがると「小原家でしょ」と果南が険しい表情で答える。
ヘリコプターの中には小原鞠莉が乗っており、「ニネンブゥリデスカ」とつぶやく。
スクールアイドル部をどうにかしなくては…
千歌は考えながら家に帰る途中、ふと風に呼ばれたのか、桟橋にたたずむ見慣れない制服に身を包む少女に気づく。
何かを決意した顔つきで突然制服を脱ぎ始め、水着になる少女。
まだ4月、海に入ったら死んでしまう。
千歌が必死で止めるも、千歌もろとも海に落ちてまう。
なんとか海から上がり、話をする2人。
「海の音を聞きたいの——」
少女はピアノで曲を作るためのイメージを持てず、悩んでいたことを話す。
千歌はスクールアイドルのことを全く知らず、東京から来た彼女に、千歌が熱心に素晴らしさを語る。
少女の名前は桜内梨子、学校は「音乃木坂学院高校」だった。
翌朝、千歌は曜にもう一度ダイヤにお願いしてみることを話す。
すると、千歌とともにずっと何か夢中になってやりたいと思っていた曜は、進んで申請書に名前を書く。
2人でダイヤにもう一度直談判するが、スクールアイドルは必要はないと言われる。
さらに、曲は作れるのかと問われる。
スクールアイドルの大会「ラブライブ!」に出場するには、オリジナルの曲が必要になるのだ。
スクールアイドルを始めることの大変さを痛感する中、梨子が転校生としてクラスにやってくる。
「奇跡だよ!」
「一緒にスクールアイドル、始めませんか!?」
即答で断る梨子に驚きの声を隠せない千歌だった。
アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」【1期1話】の考察
(1)風
転校生としてやってきた梨子の髪を軽やかにたなびかせる輝く風。
スクールアイドルに出会うきっかけとなったスクリーンに導くようにチラシを飛ばした突然の風。
花丸とルビィが歩く、キラキラと輝く風。
スクールアイドル部を認めないダイヤに吹く風。
桟橋から飛び込もうとしている梨子に気づくきっかけとなった風。
梨子に普通の自分を語る千歌の髪を揺らす優しい風。
梨子の服に羽を届ける風。
風ひとつ取っても、さまざまな表現ができるが、ラブライブ!サンシャイン‼︎では、「輝き」を乗せたり、勢いを乗せたりすることで、人物の想いや感じ方を表している。
梨子や花丸、ルビィが登場したときは千歌の期待感をキラキラで表し、またダイヤのときには千歌に対する向かい風となって使われている。
自然の多い沼津という場所で、波の音や木々のざわめき、日差しを使うこともある。しかし、特に#1で風を多く使うことで、無印でμ’sが持っていた羽根を連想させ、千歌がμ’sから影響を強く受けていることを感じさせている。
また、(千歌は気づいていなかったが)梨子が音乃木坂の名前を出したとき、羽根が梨子の服に落ちる。特に強くμ’sとの運命的な繋がりを感じさせる描写と捉えられる。
(2)第一印象
また、主要登場人物(Aqoursメンバー)が9人もいるが、善子と鞠莉以外はスクールアイドルに対する態度を表面的には示している。
苦手だという花丸、興味はあるルビィ、スクールアイドル活動をやめさせようとするダイヤ、興味なさそうに振る舞う果南、スクールアイドルについて全然知らない梨子、千歌と一緒に何かをしたかった曜。
それぞれがこれからの物語の中で変化していくためのスクールアイドルに対する第一印象がこの1話の中に詰め込まれている。
(3)その他
そして、千歌にとってのスクールアイドルμ’sはまさに一番星のような存在だ。
手を伸ばしても届かないほど遠いが、たしかに輝く姿がある。
そのμ’sが「諦めちゃダメなんだ その日は絶対くる」と歌っているのだ。
千歌は簡単には諦めない。
とは言っても、無鉄砲なだけではない。
「水泳部じゃなければ誘っていたのに」と曜のことを思いやる面も見られる。
曜からすれば誘ってほしかったはずだが、曜は曜で千歌のために加入する。
ここでお互いに思いやっているからこそ、お互いのためにしていることで、これからの曜の変化への布石になっている。
そして、作曲をできる梨子との再会——「奇跡だよ!」
思わず叫び、手を差し出し、スクールアイドルに誘う千歌。
流れる挿入歌「決めたよ Hand in Hand」では「hand in hand(手を繋いで)」の通り、手を取り合う振り付けがある。
奇跡的な繋がりが、そのまま手を繋ぐことによる表現になっている。
アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」【1期1話】の感想
9人もいるが、どのキャラクターも特徴がわかる登場の仕方になっていて、どうやって、どんな風にこのキャラクターが変わっていくのかが楽しみになってくる。
「かがやきたい‼︎」と願う千歌の目が輝いていて、オフィシャルファンBOOKの94ページに酒井和男監督が言っているように、目で登場人物の最初の思いが伝わってくる。
これからの当番回における心情の変化を目にも注目することで、さらにキャラクターに寄り添うことができるだろう。