ラブライブ!サンシャイン‼︎の高海千歌役でお馴染みの杏ちゃんこと伊波杏樹さんが出演する舞台「銀河鉄道999 さよならメーテル—僕の永遠」を観劇してきました!
杏ちゃんは木下晴香さんとWキャストとなっており、今回は4月23日夕公演の「杏ちゃんにとっては初日」&いな民限定「たうんRadio公開収録 in銀河鉄道999 明治座」の様子をレポートします!
平日で行けなかった人にも、チケットを取れなかった人にも、参戦できた人にも、様子を思い浮かべられるように、現地の楽しさを伝えていきます!
銀河鉄道999のネタバレと感想
「銀河鉄道999」の簡単なあらすじ
舞台は、銀河系の各惑星が銀河鉄道と呼ばれる宇宙空間を走る列車で結ばれた未来世界(テレビアニメ版では第1話冒頭のナレーションで西暦2221年と設定)。宇宙の多くの裕福な人々は機械の身体に魂を移し替えて機械化人となり永遠の生を謳歌していたが、貧しい人々は機械の身体を手に入れることができず、機械化人の迫害の対象にされていた。そんな中、機械化人に母親を殺された主人公の星野鉄郎が無料で機械の身体をくれるという星を目指し、謎の美女メーテルとともに銀河超特急999号に乗り込む。
引用元:Wikipedia「銀河鉄道999」あらすじより
「銀河鉄道999」シリーズは1977年に発表された漫画が最初で、松本零士先生(1938年生)が小学生の頃から構想を思い描いていたということに驚きです!
そんな大作に杏ちゃんが「メーテル」という重要な役で出演したのです!
今回の公演のネタバレ
鉄郎は機械城で器械伯爵を倒し、命と向き合うことで、「限りある命だからこそ、人間の心を大切にして生きる」という信念を見出しました。
同時に、永遠の命を与える機械化を進める「機械化母星」を壊すことを新たに誓い直しました。
999号はそんな鉄郎とメーテルを乗せて終着駅である「機械化母星」を目指します。
途中、宇宙空間の歪みによって過去の999号と接触、メーテルと逸れてしまいますが、青年「ハミル」と出会います。
ハミルも機械化されることを望み、貧しい人々のためにこそ機械化を進めていきたいと大きな夢を語ります。
鉄郎の母が機械化人に殺されたように、ハミルも妹を殺されていたのです。
ハミルの強い信念は彼を機械化人にし、後の機械伯爵として、後に鉄郎の前に立ちはだかるのです。
機械伯爵の過去を知ってしまった鉄郎。かつては知らずに対決をしましたが、過去を知った状態で機械伯爵との対峙を追体験させられます。
迷う鉄郎でしたが、それでも自らの信念のために、機械伯爵=ハミルを撃ち倒します。
そして辿り着いた終着駅の名前は「機械化母星 メーテル」。
メーテルは「ラー・メタル」の部品となるネジの材料にふさわしい「人間」を機械化母星に連れてきてネジにすることを、母親に運命づけられていたのです。
プロメシュートに捕まった鉄郎でしたが、父親ドクターバンの魂が込められたペンダントの力を借りたメーテルは機械化母星を壊し、自ら運命を選びとります。
爆発する機械化母星からなんとか999号で脱出した鉄郎とメーテルの下に、プロメシュートが再び現れます。
母親であるプロメシュートを撃ち倒そうと銃を手に取るメーテル。
そこに、メーテルの実の姉であり、有名な宇宙海賊エメラルダスが姿を表します。
メーテルの代わりにエメラルダスは自分が撃つといい、母親の眉間を撃ち抜きます。
二人の姉妹は、自らの運命を選び取ったのです。
機械化母星を破壊できた鉄郎の旅は目的を果たしました。
しかし、メーテルは999号に乗って、今度は自分を探すための旅に出ます。
そして、鉄郎の憧れである宇宙海賊ハーロックの言葉、「旅人であり続けろ」という言葉を胸に、鉄郎はメーテルと別れて旅を続けます。
感想
恥ずかしながら(汗)銀河鉄道999の元となるストーリーを知りませんでした。チケットを取れてから時間があったので、「そのうち漫画喫茶とかで読めばいいかな〜」なんて軽く考えていたら、もう前日w
当日、会場でパンフレットを買って簡単な内容を頭に叩き込み、キャストの皆さんの思いや対談を読んで、なんとか開演に間に合いましたw
まず感想第一声、
「こんな大作の構想を小学生が練っていたの⁉︎」
もちろん後付けの設定や教訓的な内容もたくさんあると思います。キャストが集まって最初に読み合わせをする前にディスカッションを繰り返したということだから、製作陣の熱量も途方もないものです。
昨年「銀河鉄道999 40周年記念作品舞台『銀河鉄道999』〜GALAXY OPERA〜」を主要キャストをほぼ同じに作り上げていた、その製作カンパニーに中に入っていくのは、まだまだ若い杏ちゃんと木下晴香さんにとって想像を絶するプレッシャーだったことだと思います。
それでもメーテル役として鉄郎の旅を支え、時に寂しそうな表情、セリフで物語の核心に迫るに連れて、メーテルのもつ「深み」を感じさせてくれました。
また、「決められた運命から抜け出す」「自分で運命を選び取る」という、ストーリー上では主役の鉄郎を食ってしまうほどの大役でした。
Aqoursのアジアツアーも重なり、なかなか稽古に参加できなかったことだと思います。
それでも、限られた時間の中で稽古を積み、アジアツアーが一昨日終わったばかりとは思えないほどの芝居を見せてくれました。
「運命を自分で選び取る」というフレーズは、杏ちゃんが凄く好きそうな言葉です。
未来への運命が決まっているのかどうかは別の議論として、普段、雑誌のインタビューなどで知る限りの杏ちゃんは、「自分で未来を決める!」という強い信念をもって生きているのではないかなと感じます。
一方でネガティヴを自称している伊波杏樹もいます。
その意味では、運命を選びとろうとする意志と、それに迷うところが、表面的には違っても、メーテルと共通する部分がかなりあったのではないでしょうか。
4月25日や5月10のアフタートークでどんなことを考えながら役作りをしていったのか、話題にしてもらえると面白くなりそうです。
最後の鉄郎と別れを告げる場面では、メーテルが鉄郎にキス(!)をします。
(実は23日昼のアフタートーク(杏ちゃんではなく、木下晴香さんの最後の回)で鉄郎役の中川晃教さんが「最後木下さんとキスをする場面が…」と下心をのぞかせるような発言をしていましたw)
恐らくガチ恋勢は愕然としたかもしれませんねw
鉄郎が下手、メーテルが上手で鉄郎の左頬の辺りにキスをするのですが、瞬間、鉄郎も左を向きます。唇が頬に触れたのか、唇同士が触れ合ったのか、それともギリギリのところで頬同士が触れるようにしたのか。
観客席からは絶妙な角度で見えませんでしたがw23日のアフタートークで、少なくともメーテルは唇を触れさせているんだろうなとは思います。
まああくまで役としてですし。役者ですからキスのひとつやふたつ、なんなら過去にありしゃは濡場もやっていますから。
むしろほとんど表に感情を出さなかったメーテルがキスを自然にできるほど、今回の旅を通して鉄郎に感謝し、深い愛情を抱いたことを演じられたのでしょう。
いな民限定「たうんRadio 出張版 in 銀河鉄道999 明治座」
舞台が終わって、1階に集合、入場時に引いた整理番号で座席に座ります。おそらく、全部で500人くらいいたかな?
着席して開演を待つ間、スタッフさんから
「伊波さんの化粧直しにお時間がかかっておりますので、もう少々お待ちください。」
というアナウンスw「まさか化粧直しで寝ちゃってるんじゃない?w」なんて声も聞こえましたw
舞台の幕が上がると、そこにはテーブルにマイク、パイプ椅子。
そして上手から我らが杏ちゃんの登場!
衣装はピンクと白のストライプのワンピース。さっきまでのメーテルの様子とは打って変わってとにかく可愛い!
マイクに向かって「マイクテス、マイクテス…これもう少しグゥってなりません?」とマイクの角度に手こずり、スタッフさんに直してもらっていましたw
杏「みなさん、こんばんは〜。明治座の雰囲気どっかいったねw
\www/
杏「今日、声出してないからメチャ余ってるでしょwみんなの声もマイクに入るから声出してね〜w
\Wooo!/
気を取り直して公開収録のタイトルコール。
杏「出張版たうんRadio in 銀河鉄道999⁉︎
\明治座!/
たうんRadio初の出張版となる今回は明治座からお届け!
拍手が上がると〜「チャ、チャチャチャ」
杏「番組変わっちゃったw
人生で初めて舞台観劇の人、2回目の人、もっとたくさんの人、杏ちゃんの舞台全通の人を聞いていきます。全通は流石に嘘だろwとツッコまれていましたw
早速お便りのコーナー。
【一通目】
「舞台女優伊波杏樹がいろんな役を演じる上で心がけていること、メーテルを演じる上で心がけたことは何か」
メーテルはイヤリングをしていたし、スーパーダンガンロンパ2の澪田維吹もスタッズつけていたし、見た目での共通点はあった。前向きという点ではラブライブ!サンシャイン‼︎の高海千歌も元気だし。
昨日韓国から帰ってきたばかり…となると
\おかえり〜!/
という声がwどうやら、ソウル公演現地参加の猛者が何人も紛れており、杏ちゃんと同じスケジュールのようですw
千歌ちゃんは「イェーイ!」なのに、メーテルでは「スン」として必要なことを的確に話すからその落差が大きかった。
「アンチイズム」でもズーンとしていたけど最後には元気になっていたし、フェアリーテイルのエンジェルも、悪役だったけど最後には前向きになっていた。
演じる役は、最初、あるいは途中で落ちてしまうことがあっても、いつも最後には笑顔になって終わることができている。それは「役がもっている芯」がしっかりしているから。
ガッツリ悪役というのもやってみたい、と本音を覗かせていました。
【二通目】
「2回以上見る人に向けて、ここが見所!よく見て!というところはどこか」
初日はとにかく緊張して、舞台袖では手が震えていたそうですが、舞台に出ればメーテルになりきれていました。
2回目を見てわかる登場人物のリアクションがあるのが舞台の面白さ。
他にもジェットコースターみたいに椅子が動くのが楽しいということですw澄ました顔して楽しんでいるというのが笑えますw
特に面白いのが、お宮の松さん演じる車掌さんを鉄郎が通せんぼするところ。「最後の晩餐」前に食堂車に行く前ですね。あそこは中川さんがかなりアドリブを入れながら遊んでいるのが分かりますw
時間もなくなってきたので、最後にもう一通、5秒で!
【三通目】
「伊波杏樹にとって、役者とは?」
一番サクッと答えられないやつだよ…w情熱大陸みたいにならない?w
役者とは…「人生」かな(イケボ
\おぉぉぉ!/
そういう番組やってないからw
昔から引っ込み思案だったけど、役がいろんな世界に連れて行ってくれる、みんながその世界に足を運んで楽しんでくれるのが素敵だな、生で見ることが舞台の面白さだなって。
カンパニー全体の熱量を見るために舞台に足を運んでもらえたらと思います。
締めのコールも
杏「出張版たうんRadio in 銀河鉄道999⁉︎
\明治座!/
(拍手〜からの)
「チャ、チャチャチャ」
「カンペキ!」
まとめ
今回は「伊波杏樹」ファンとして楽しめたのはもちろん、一つの舞台作品としても非常に興味深いものでした。
鉄郎やメーテルたちの生き方や生きる目的を探す「旅」を観客の人生と重ね合わせ、これまでの自分の人生と、これからの生き方を考えさせられました。
漫画版は18巻とそこまで長くありませんし、アニメ、劇場版、スピンオフ作品も多くあるので、シリーズを色々観てみるとまた違った見え方ができそうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!